【注意喚起】新型コロナウイルスの治療薬もワクチンも、(おそらく)実用化はされないでしょう。
こんにちは、shiro-mameshibaです。
巷を騒がせている新型コロナウイルスですが、ネットニュースを見ていると、ちらほらと製薬会社が治療薬やワクチンの開発に取り掛かっているとの情報が流れ、それに合わせて期待から株価が上昇している銘柄も見られるようです。
しかし、ちょっとまってください。
新型コロナウイルスについて、治療薬もワクチンも、(おそらく)すぐには実用化はされないと思いますので、そういった銘柄に飛びつくと、後々、株価暴落の憂き目に合うかもしれませんよ。
まず最初に
まず最初にお断りしておきますが、shiro-mameshibaは感染症科の専門医ではありません。
なので、正直、この件について知ったかぶってお話すると、あとあと大間違いがバレて赤っ恥を書く可能性も大きいです(笑)。
しかし、危険な情報に基づいて、リスクの高い銘柄に手を出して大火傷する方が出てしまうことが気がかりなため、あくまで、一医療者の一意見として、聞き流していただければ幸いです。
新型コロナウイルスも、SARSもMERSも同じ仲間
まず、新型コロナウイルス(2019-nCoV)は、その名の通り、コロナウイルス科のウイルスです。
コロナウイルスは、発熱や上気道症状を引き起こす一般的な急性上気道炎(いわゆる風邪)の原因ウイルスの一つであり、一般の風邪の原因の10~15%(流行期は35%)を占めます。
今回、この新型コロナウイルスが話題になったのは、罹患した方が、上気道炎にとどまらず、肺炎やお亡くなりになる方の割合が一般的なコロナウイルスよりも高く、重篤化しやすいためです。
この原因としては、外来遺伝子の獲得や突然変異などにより、従来のコロナウイルスよりも強毒化した可能性が考えられます。
また、人に感染を起こすコロナウイルスは現在まで6種類あることが分かっており、以前に話題になった重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)などの、重症化傾向のある疾患の原因ウイルスも含まれています。
さて、一時期、あれだけ話題になったSARSやMERSですが、その出現から10年以上経っていますが、特異的な治療薬やワクチンは開発・実用化されているでしょうか?
ちょっと調べればわかるように、SARSもMERSも、残念ながら現在に至るまで、効果がしっかり確認された特異的な治療法もワクチンも、まだ実用化はされていません。
コロナウイルスの特異的治療法の開発は難しい
そもそもですが、コロナウイルスによる、一般的な風邪の治療薬さえ、まだ開発されていません。
これは、ウイルスの変異が早すぎて治療薬やワクチンを作るのが困難だからだと言われています(学生時代に聞いたことなので、本当か確証はありませんが)。
あれだけ話題になったSARSやMERSでさえ、10年以上経って現在まで特異的な治療法がまだ実用化されていないのに、今回の新型コロナウイルスだけ、たった数ヶ月で治療法が確立できる、と考えることは、論理的ではないご都合主義だと、shiro-mameshibaは考える次第であります。
したがって、今回の噂話に乗じて、ワクチン製造や治療薬開発に取り掛かったというだけの銘柄に乗っかるのは非常にデンジャー(リスクではなく)だと考えています。
開発されたら素晴らしいよね
でも、それでももしも、新型コロナウイルスの治療法が開発されたならば素晴らしいと思います。
専門家ではないので、一応、予防線張っておきます(笑)。
また、コロナウイルスに対して、抗HIV治療薬であるロピナビル・リトナビル配合剤(カレトラ®)や抗インフルエンザ薬であるファビピラビル(アビガン®)といった薬剤が一部の症例で有効との報告されてもいますが、少なくても、現時点でevidenceレベルが高いものではなく、後者については催奇形性などの副反応の報告もありますので、数ヶ月ですぐに一般的に実用化というのは難しいと思われます。
(本日、タイで投与され有効だったというニュースの薬剤はおそらくこの2つでしょうが、1例報告だけでは本当に有効性があるかどうかは評価できなせんので、多数例での使用経験の集積が必要です。)
また、追実験でこれらの有効性が否定される可能性もあり、その場合にも株価は暴落することでしょう。
むすびに
2002年11 月に報告されたSARSは、2003年7月に終息宣言が出されています。
2009年9月に報告されたMERSは、2019年現在まで断続的に感染者が報告されており、800名程度の方がお亡くなりになっているそうですが、全世界に拡散しているという報告はないようです。
今後、新型コロナウイルスがどちらの経過をたどるのかはわかりませんが、おそらく、季節の移り変わりに伴う、温度、湿度の変化によって、夏までには自然と終息化していくのではないかと考えます。
つまり、ウイルスが自然終息するまでの僅か数カ月間に、有効な抗ウイルス薬の作成に成功しなければ、期待で株価が上昇した銘柄の株価は、ウイルス終息とともに下落する可能性が高いと思いますので、それはかなり分の悪い賭けではないでしょうか。
ウイルスの行く末まではわかりませんが、米国大統領戦までトランプ氏が株価軟調を許すはずもなく、FRBに対してさらなる利下げ圧力をかけるのは容易に予想できますので、やはり夏までには株価は一旦上昇、少なくても1月最高値までは回復すると考えています。
現在、私はemaxis slim 米国株式(S&P500)を20万円/日で積立しています。
手持ちの現金が残り約3,200万円くらいですので、160営業日として約8か月くらいは積立を継続していく予定です。
大統領選はこのままだとトランプ氏が勝つと思いますが、その後、株価は上がるか下がるか分からないので(対中国関税強化の不安で下がるかも)、大統領選前までに上昇した時点で、一旦利確しようと考えています。
まあ、予想外にだらだらと下がり続けるかもしれませんが、その場合は、ホールドを続けていれば、米国株ならいつかは大丈夫でしょうしね。
あ、一発逆転をかけて、バイオベンチャーに投資するのも、それはそれで間違いではありません。
成長の期待や実現の可能性が少ないからこそ、その中からテンバガーが生まれるというのもまた事実ですので。