感染研『ワクチンに過剰に期待しない方がいい』と提言!

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こんにちは、shiro-mameshibaです。

 

かねてより、弊ブログでは、新型コロナウイルスのワクチン開発に、あまり高い有効性はおそらく期待できないでしょう、と発言してきました。

 

今回、第94回日本感染症学会において、高名な国立感染症研究所ウイルス第三部第四室室長の松山州徳氏より、「ワクチンを接種したとしても再感染する可能性があり、過剰に期待し過ぎない方がいい。」と、やはり同様の提言がありました。

 

 

ワクチンでの終生免疫は期待薄

news.yahoo.co.jp

 

◇新技術「重篤な副作用の発生ありうる」  

分科会で政府は、米ファイザーと英アストラゼネカがそれぞれ開発に成功した場合、供給を受けることで基本合意したと説明。政府は来年前半の接種開始を目指すが、初期の供給量は限られる可能性が高い。  

世界で開発が進むワクチンは、ウイルスの遺伝情報を用いる新技術で、実用化された例はない。提言では、これらが「極めて新規性の高い技術」で、「重篤な副反応が発生することもありうる」と指摘。安全性の監視と情報発信の必要性を強調した。対象者であっても「接種を拒否する権利」を認めるべきだとした。  

尾身氏は記者会見で、ワクチンの安全性・有効性について「分からないことばかりと言っていいほど不確実」と表現。「(国民の)期待は高いが、必ずしも理想的なワクチンができる可能性は保証されていない」と強調した。  

松山州徳・国立感染症研究所室長は20日の日本感染症学会学術講演会で、インフルエンザワクチンの事例を挙げ、「ワクチンを打ってもかかることがある。呼吸器ウイルスで終生免疫を獲得できるワクチンは今のところない」と述べ、過度な期待にくぎを刺した。

 

2020/8/21 毎日新聞より

 

上記毎日新聞の記事ではさらっと触れられていますが、国立感染症研究所の松山州徳氏が、大変重要な発言をされておりますので、以下、内容を要約してご紹介します。

 

呼吸器ウイルスワクチンに、過剰に期待しない方がいい

 

まず第一に、麻疹ウイルスや水痘ウイルスなどの血中にウイルスが存在する疾患に対しては、ワクチンで終生免疫を得ることが現状でも可能です。

 

一方で、呼吸器ウイルスに対して終生免疫を獲得できるワクチンは、残念ながら今のところ存在しません

 

例えば、同じく呼吸器ウイルスであるインフルエンザワクチンでは、一般に広く知られているように、終生免疫は獲得できず、その効果は限定的で、重症化を軽減することが期待されるのみです。

 

同様に、呼吸器ウイルスである新型コロナウイルスについても、ウイルスはほぼ肺胞に存在し、血中に存在するわけではないので、免疫細胞に接する機会が少なく、抗体は作られにくいことが指摘されています。

 

また、ワクチン投与による「抗体依存性感染増強(ADE)」が起きる可能性もあり、安全性に懸念がある可能性があるとの見解が示されました。

 

 

これらの結果を踏まえ、「ワクチンに対して過剰に期待しない方がいい」とまとめられています。

 

 ワクチンでコロナ終息は幻想にすぎない

 

かねてより、shiro-mameshibaは、これまでの感染症史と現行ワクチンの効果から、(経験的にではありますが)新型コロナのワクチンも、一定の有効性はあるかもしれないが、コロナウイルスを終息させるような強い効果は期待できないだろうと考え、弊ブログで訴えてきました。

 

shiro-mameshiba.hatenablog.com

 

いつの間にか、ワクチンがもうすぐにでも開発され、コロナウイルスを克服できることが確定的な未来、という風潮を世界的に感じますが、現時点では、それは、大きな選挙を控えた各国の、政党支持率向上のための政治的発言にしか過ぎません。 

 

何も知らない善良な国民は、「偉い人たちがこれだけワクチンワクチンと言っているのだから、もうすぐコロナを終息させるワクチンができるのだろう、もう少しの辛抱だ」と、希望を失わずに、できるだけ経済を回すでしょうし、経済界はそれを期待しているものと思われます。

 

しかし、多くの人が期待しているような、コロナウイルスを駆逐できるようなワクチン開発は、今後も期待薄、というのが実情だと思われます。

 

幻想が崩れたとき、世界はどうなるか?

 

トランプ大統領にとっては幸運なことに、次回の大統領選は2020年11月にあります。

 

 

つまり、この秋にも始まるというコロナウイルスワクチン接種後、今冬のコロナ大流行をほとんど抑制できなかったという、米国民が失望する前に、選挙を行うことができることは、トランプ氏にとっては非常に幸運なことだということです。

 

 

さて、ワクチン接種後にも感染が抑制できないことが世界中のコンセンサスとなった場合、世界はどうなるのでしょうか?

 

 

この世界的な株高は、コロナウイルスが抑制でき、世界経済が再度もとに戻ることを前提としているものと思われます。

 

つまり、今後長期に渡り世界経済が低迷することが明確になってしまった場合、株価は大暴落してしまう可能性が否定できません。

 

 

ブラジルのボルソナロ大統領のように、経済最優先として、もはやコロナウイルス対策を放棄する国も出てくるでしょう。

 

最近出てきた『with コロナ』という言葉は、その流れを見越して、人々に、もうコロナ対策を諦めて、ともに暮らしていくことを納得してもらうために、使われているのではないかと考えています。

 

むすびに

 

各国政府の思惑など、当のコロナウイルスは一切考慮してくれません。

 

 

ご高齢者や基礎疾患のある方にとって、コロナウイルスの流行が許容された世界というものは、非常にリスクが高いものです。

 

たとえ、国の方針が経済最優先となった場合でも、自分やその家族、大切な方を守れるのは自分たちしかいません。

 

 

それでは、私達に何ができるでしょうか?

 

 

感染症史を紐解くと、スペイン風邪も、新型インフルエンザも、治療薬やワクチンで駆逐されたわけではありません。

 

ウイルスそれ自体は、とても弱く、季節の変動や、ウイルス自体の変異の中で、自然に弱毒化、消滅することが期待できます。

 

 

私達にできることは、今冬の再流行に備えて十分な物資の備蓄を行い、感染の流行を最小限にし、ウイルスが自然に収束することを待つことだけです。

 

生命よりも大切なものはありません。

 

 

目先の株価の推移に惑わされるのではなく、自分の人生において、何がいちばん大切なのか、それを忘れないことが、投資家である前に、一人の人間としての人生の意義を見つけるためには必要だとshiro-mameshibaは考えます。