【開業を後悔!?】クリニック開業して、年収は◯◯◯万円に・・・。

 

ご無沙汰しております。shiro-mameshibaです。

 

本年2回目のブログ更新となります。

 

もはや、記事作成の方法さえ、おぼろげです(笑)

 

開業後の経過発表

 

さて、クリニックが無事に開業してはや数か月が経ちました。

 

 

その結果はといいますと・・・

 

 

 

想定以上の患者さんにご来院頂き、まず大成功と言って良いかと思います(^^)

 

 

年収は◯倍に

 

成功にも色々とありますが、まず単純に、年収換算で行けば、少なく見積もっても、勤務医だった頃の年収の3倍は堅いです。

 

 

このまま順調に行けばですが、4~6倍に達するかもしれません。

 

 

これは、必要経費をすべて差し引いた、額面収入の話です。

 

経費を抜く前の、純粋な売上高だけで行けば、おそらく、1.5億円~/年は堅いです。

 

 

ただ、小児科は、感染症の流行り廃りで来患数が月毎に増減しますので、まだ年間を通しての来患数や収支の見通しは断定できません。

 

 

しかし、春先~夏に比べて、秋口~冬にかけては、(コロナ対策などの特殊要因がなければ)通常は患者数は増える事が多いため、おそらく、このまま順調に患者数が見込めそうです。

 

また、初年度以降は、患者数は徐々に増えていくはずなので、2年目、3年目の患者数は、初年度より通算で増えていくことが期待できます。

 

 

勤務医であれば、これほどの収入増加はどうやっても得られませんでしたので、開業(起業)としてみれば、大成功に入るでしょう。

 

 

開業してよかったこと

 

①収入アップ

②休日・夜間呼び出しからの開放

③開業医としての地域への貢献

④自分なりの医療スタイルを貫ける

①収入アップ

 

まずは、①大幅な収入アップが見込めることは、やはり開業してよかったと思います。

 

 

しかし、開業医の収入は、本当に紙一重です。

 

現在、患者1人当りの平均レセプト点数は1万円~/人くらいです。

 

例えば、1日の患者数が今より10人ずつ少なかっただけで、1日10万円、月200万円~、年間約3,000万円も年収がダウンしてしまいます。

 

このプレッシャーは、今後、永遠に続いていくことでしょう。

 

②休日・夜間呼び出しからの開放

 

勤務医ではないので、夜間・休日に電話で呼び出されることや、状態の相談を受けることは全くなくなりました。

 

これは、純粋に心身の休養の面からは、メリットでした。

 

 

③開業医としての地域への貢献

 

勤務医の頃も、やりがいはありましたが、地域で、自分を頼って受診してくださる患者さんからの感謝の声を聞くと、やはり、開業してよかったなあと思います。

 

 

④自分なりの医療スタイルを貫ける

 

それほど勤務医の頃に苦労したわけでもありませんが、やはり、年配の先生などで、最新のエビデンスに基づかない治療を指導してくることなどもあり、やややりにくい事もありましたので、その点で、心置きなく自分の信じる治療を選択できるという点は、楽だと感じます。

 

 

開業して辛いこと

 

やはり、良いことだけではありません。

 

①周辺クリニックとの軋轢

②患者クレーム

③スタッフの扱い

④住宅ローン控除が完全に適応外

⑤借金のプレッシャー

⑥労働時間

⑦膨大な書類整理・保険請求のチェック

⑧長期休みが取りづらい

 

 

①周辺クリニックとの軋轢

 

周辺の(特に高齢の)開業医の先生とは、治療方針が異なることが多く、長年、その治療に慣れている地域住民の方への説明には、大変苦労しています。

 

また、面倒な患者を、自分のところでは見ずに、こちらにスルーパスしてくるクリニック(紹介状もなしに)もあったりして、揉めることもありました・・・。

 

②患者クレーム

 

思い込みの強い患者さんによる、治療へのクレーム、グーグルビジネスへの低評価の書き込みなどは、やはり心に来るものがありますね・・・。

 

 

治療では、風邪に抗生剤を出さない、咳止めを出さない(小児にはエビデンスのある鎮咳薬がなく、副作用も多い)、抗アレルギー薬を出さない(アレルギーではない鼻汁には無意味)といったことへのクレームが多いです。

 

これを、面倒になって、言われるがままに処方する事は簡単ですし、実際に、処方している小児科開業医も多いですが、せっかく、リスクを背負って自分のクリニックを開業したのだから、きちんと、処方しない理由を説明し、納得頂けるように努力をしています。

 

 

これは、医師のプライドというよりも、小児科医としての、最低限のモラルだと信じています(患者さんに危害を加えない)。

 

 

開業当初は、一時期、患者さんが少ないこともあり(純粋に感染症が少ない時期でしたが)、大いに悩みましたが、今は、ようやく患者さんが増えてきて、今後も増え続ける見通しが立ったため、安易に、妥協しなくてよかったなあと、安堵しています 笑。

 

 

あとは、思い込みによるグーグル口コミも多く、削除要請もしましたが、やっぱり全く対応してくれません・・・(;_;)

 

 

皆様、クリニックのグーグル口コミは、あまり参考になされないでくださいね 笑。

 

 

③スタッフの扱い

 

スタッフは皆、よく働いてくれていると思いますが、慣れてくると、やはり意見が院長と異なり、衝突してくることもあり、苦労しています。

 

 

医学的根拠を超えた、衛生面(やや潔癖症のスタッフ)での意見の相違が多いですね。

 

 

勤務医だった頃は、スタッフはたくさんいるし、雇用の面は、ほとんど悩まなくて良いことだったので、こちらも心労がたまります。

 

④住宅ローン控除が完全に適応外

 

仕方のないことですが、せっかく購入した新築マンションの、住宅ローン控除からは、完全に除外対象になってしまいました。

 

2023年改定から、所得2,000万円が上限になりましたが、その前年までの所得3,000万円上限でも、今年の所得では、余裕で上限オーバーしているので、逆に、改定も関係なくなったので、諦めもつきました 笑。

 

 

ただ、本来控除されるはずだった300~400万円を失ったこと考えると、残念ではあります。

 

 

⑤借金のプレッシャー

 

開業資金1.5億円があることは、変わりません。

 

 

経営が順調とはいっても、返済が終わるまでの30年近く、気分が晴れ渡ることはないでしょう 笑。

 

 

法人とはいえ、何十億~何百億円もの借り入れを行う企業のオーナーのストレスたるやいかに、と、しみじみと実感します。

 

⑥労働時間

 

勤務医の頃は、結構空き時間も多く、休憩も取れたのですが、開業医になってからは、午前も午後も忙しく、1分の休憩もなくずっと診察しっぱなしです。

 

開業が成功していることの嬉しい悲鳴なのかもしれませんが、純粋に、疲労は大きいですね。

 

労働時間でいえば、勤務医だった頃と大きく変わりませんので、その点では、開業したからと言って楽ができているわけでは決してありません。

 

⑦膨大な書類整理・保険請求のチェック

 

診療時間以外にも、膨大な書類や保険請求に間違いがないかのチェックがあることは、誤算でした。

 

勤務医のときには、顔も知らない誰かがやってくれていたのでしょう 笑。

 

今更ながらに、感謝しています。

 

⑧長期休みが取りづらい

 

1日休診にすると、数十万円の売上が失われます。

 

 

もし、夏季休暇などで1週間の休みを作れば、200~300万円ほどの年間売上がなくなります。

 

 

以前は、GWや年末年始など、旅費が大幅に高騰しますので、高い旅費でハワイやら何やらいく芸能人をアホかと思っていましたが 笑、結果的に、その時期に旅行したほうが、かなり安くつくことを知りました。

 

 

今後、開業医をしている間は、長期休みはなかなか取りづらくなりました。

 

誰か、バイト医でも雇えれば良いのですが。

 

 

 

開業のデメリットは、やはり、メンタル面で削らられる事が一番多いですね。

 

 

むすびに

 

 

とまあ、まだ開業して間もない身ではありますが、とりあえず、今のところは想定以上に成功していて、ホッとしています。

 

 

開業直前は、かなりメンタルがえぐられ、開業が怖くなり、毎日泣きそうになりながら準備をしていました(比喩ではなく、本当に)。

 

 

この不安を乗り越えて、みんな開業(起業)していると考えると、社会の見方も変わってきます。

 

 

日本では、イノベーションに乏しい、チェレンジ精神がない、などと、上から目線でものを言う方もいます。

 

しかし、開業(起業)する方法も、計画の建て方も、学校教育や大学で一般的には教えない(教えたくない)、サラリーマン量産化をモットーとしている(起業してライバルを増やしたくない)この国の受験・大学教育、企業内指導のあり方の中では、起業できないことは、当然なのではないかと思います。

 

 

 

話が脱線しましたが、また来年くらいに、良い便りが報告できたら良いなと思います(^^)

 

 

 

最後に、開業を後悔しているかどうかと言えば、後悔はしていません。

 

 

 

勤務医、研修者としての道はもうありませんが、一度きりの人生、今の選んだ道を、ゆっくりと、焦らず、着実に進んでいきたいと思います。